海岸線が語る、地震の痕跡
(株)西海水産様を訪問したあと、少し足を延ばして門前の總持寺祖院まで向かいました。
途中、海岸線沿いを走る中で、地震による海岸の隆起の跡を目の当たりにしました。
(株)西海水産様周辺でも、およそ30〜50cmほど海が隆起しており、岸辺の様子が明らかに以前と異なっています。
さらに輪島の方では、場所によっては4〜5メートルもの大規模な隆起が確認されているとのことで、自然の力の大きさをあらためて感じました。
總持寺祖院を訪ねて
門前町の總持寺祖院を訪ねました。
このお寺は、正式には諸嶽山總持寺(しょがくさんそうじじ)といい、今からおよそ700年前、元亨元年(1321年)に瑩山紹瑾(けいざんじょうきん)禅師によって開かれた、曹洞宗の大本山です。
翌年には、禅師に帰依した後醍醐天皇から綸旨(りんじ)が下され、「曹洞賜紫出世第一の道場」として勅願寺に定められました。
全国に1万6千以上の末寺を持つほど、隆盛を極めたお寺です。
しかし明治31年(1898年)には大火災で主要な伽藍を焼失し、それを機に現在の横浜市鶴見に本山を移したという歴史もあります。
そんな總持寺祖院も、令和6年能登半島地震で再び被災しました。
平成19年(2007年)の能登半島地震による被害からようやく復旧を終えつつあったところに、今回の能登半島地震が発生。
ようやく復旧が進んできた矢先だったそうです。
伺った際には、まだ完全な復旧には至っておらず、厳しい状況が続いている様子が伝わってきました。
時を越えて守られてきた場所が今…

令和6年能登半島地震で180度回転した石碑です。
重い石碑さえも動かすほどの地震だったことを、今も静かに伝えています。

總持寺祖院の入口にあたる門の前です。
地震から1年以上が経った今も、倒れた灯篭がそのままの姿で残っています。